アミーゴス!
ディズニー関連ブログアドベントカレンダー20172日目の記事です。
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アメリカでは2016年7月22日、日本では2016年11月27日に”Elena of Avalor”「アバローのプリンセス エレナ」が放送開始されました。
2017年はディズニー・サンデーでの放送も始まり、D23 Expo 2017では特別ステージが始まる前にファンが大合唱するなどエレナファンがたくさんいることを確認できて有意義な一年でした。
さて、エレナを複数エピソード見るとバッググラウンドストーリーが細かく設定されていることがわかります。
例えば、第1話「はじまりの日」に登場するノブリンはチリの民話である“ピグチェン”にインスパイアされて作られたキャラクターです。
“ピグチェン”は翼ある蛇と言われ「昼は山の中の大木で寝ている。夜になると起きだし、長い舌で人間や家畜の血を吸う。体毛に猛毒をもち触れた者は即死する。」と言われています。
諸説ありますが、様々な姿に返信できると語られておりノブリンが犬に変身できるのはここからきていると思われます。
その他にも、ズーゾやオラボール、タマーレ、ジャークインなどラテンアメリカの民話や習俗を基にしたものばかりです。
エレナだけでなく、来年にはCocoの日本公開が迫っており、ディズニーとラテン・アメリカについて知るいい機会ではないでしょうか。
ディズニーとラテン・アメリカと聞いて想像するものは人それぞれですが、そのルーツは「ラテン・アメリカの旅」といっていいでしょう。
1941年、ディズニースタジオではストライキが勃発。
そんな中、国務省米州局の調整役ネルソン・ロックフェラーの下で働く映画部の部長、実業家のジョン・ホイットニーがウォルトにラテン・アメリカへの旅行を提案します。
映画を作る事を条件にウォルトは南米に出かけることになります。
ウォルトは選りすぐりの16人のスタッフと妻のリリアンを連れてブラジル、リオデジャネイロに向かいました。
滞在先のホテルで、スタッフたちはO Grupo, O Grupo, Disney O Grupoとロビーで呼ばれ、El Grupoという呼び名が定着します。
Urca Clubなどたくさんのパーティが毎晩続きました。
これらの経験をもとにAquarela do Brasilが作られます。
一行はアルゼンチンのブエノスアイレスへ。
Chacareraと呼ばれるダンスやポロ、ガウチョ式BBQのアサードを体験しEl Gaucho Goofyが描かれます。
チリでは可愛いPedroが手紙を配達し、ドナルドはチチカカ湖でインカの文化を体験します。
当時の旅行紀は”South of the Border with Disney”や”Walt & El Grupo”で詳しく知ることができます。
El Grupoの子どもや現地のこの旅にゆかりのある人の話が中心でスケッチや旅の写真や映像、訪れた場所の現在の写真などがたくさん使われています。特典には音声解説や「ラテン・アメリカの旅」本編、「ラテン・アメリカの旅」と「三人の騎士」の当時の劇場予告や未公開シーンなどがあり、充実しています。
ウォルトたちは旅を通して、ディズニーキャラクターの南米での人気を再確認し、現地の人々との友好関係を構築することができました。
「ラテン・アメリカの旅」は大ヒットし、「三人の騎士」ではパンチートがスクリーンデビュー、「メロディー・タイム」が制作されました。
El Grupoにはフランク・トーマスやハーブ・ライマン、メアリー・ブレアなど今に至るディズニーにとって必要不可欠な人材がたくさんいます。
この旅はディズニーが2017年12月2日現在、超巨大メディアネットワークを築いている一つの要因と言ってもいいでしょう!(拡大解釈)
Cocoが公開されるまでにこれらの作品を観て、ラテン文化への理解を深めることでさらに楽しめるかもしれません。
ぼちぼちこのブログでエレナの各話にまつわるラテンの習俗についてまとめていくので月1くらいのペースで見に来てください。